nagayakoji

2025/06/27 12:00

〜湿気バテをリセットする台所養生〜

みなさまいかがお過ごしでしょうか?養生家 鈴です。

梅雨どき、なんだか頭がぼんやりして考えがまとまらない、
気づいたらため息ばかりついている──そんな日が続いていませんか?

湿気は、空気だけでなく、体と心にもじわじわと影響を与えます。
東洋医学では、この「湿邪」が、胃腸を弱らせ、気の巡りをにぶらせることで、
やる気や集中力の低下、心のもやもやといった精神的な不調につながると考えられています。

そんなときこそ、味方につけたいのが「酸味」の力。
梅雨の重たさをふっと軽くする、台所からの養生法をご紹介します。

ー「酸味」は、気を巡らせる味

東洋医学では、味にはそれぞれ五臓とつながる働きがあり、
その中でも“酸味”は、気を引き締め、巡らせる力を持つとされます。

湿気でだらんと緩みがちな体と心を、
キュッと引き締めて、シャキッと目覚めさせてくれる。
それが、梅干しや酢、柑橘などの“すっぱさ”です。

「最近やる気が出ないな」「気が張らないな」

そんなときは、酸味をうまく取り入れてみると、
体だけでなく、気分まで前向きに整っていくのを感じるかもしれません。


”梅雨の食卓に、酸味をひとさじ”

酸味の養生は、難しくありません。
むしろ、忙しい日々にこそ、ぴったりな方法。

例えば──
・梅干しをおにぎりにひと粒
・酢の物を1品足すだけ(きゅうり、わかめ、しらすなど)
・すし酢を使ってサラダや和え物に
・柑橘果汁+はちみつでさっぱりドリンクに

少し酸っぱいものを食卓に加えるだけで、
不思議と体が目覚めてくるような感覚があります。

酸味は、唾液や胃液の分泌を促し、食欲を助けてくれるのもポイント。
食欲が落ちがちなこの時期こそ、心地よい“すっぱさ”を味方にしましょう。
子どもと一緒に取り入れる、酸味の工夫
小さなお子さんがいる家庭では、酸味に敏感な子もいますよね。
そんなときは、優しい味わいで取り入れる工夫を。

・すし酢+白ごまでごはんを混ぜる「ごま酢ごはん」
・はちみつ+レモン果汁で甘酸っぱい寒天ゼリー
・梅酢を少し足した野菜スープ(ほんのり香りが爽やか)
・醤油麹に練り梅を足して蒸し野菜のツケダレに

「おいしいね」「なんか元気出るね」
そんな会話が生まれる食卓は、それだけで養生の場になります。

ー おわりに「さっぱり」は、心を軽くするキーワード

体が重いと、心も重くなる。
心が重いと、体もまた動きづらくなる。
その循環を、やさしく断ち切ってくれるのが、「酸味」という小さなスイッチ。

疲れている日こそ、あえて台所に立って、
梅干しひとつ、きゅうりをひと切れ。
そんなさっぱりした一皿を自分のために作ってみてください。

酸味は、心をひらき、巡らせてくれる味。
湿気に負けそうな日にも、ふっと風を通してくれるような、そんな養生です。

今日のあなたが、少しでも軽やかに過ごせますように。
台所からのやさしい一皿が、その助けになりますように。

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